4.他試験にも挑戦しやすくなる
ここでは具体的な観点から説明することにします。
当然ながら、日本の資格試験の問題文には、一部の特殊な試験を除き、漢字・ひらがな・カタカナで構成されているわけですが、漢検で漢字に慣れていることで、問題を把握しやすくなります。
1分1秒が合否を分ける本試験での問題を、瞬時に理解する上での即効性があるのです。
私が取得している秘書検、社会福祉士、宅建試験においても、漢検取得後に活かせた部分がありました。
例えば、宅建受験では、近年出題されている権利関係の判例問題においても、漢字力を身につけていれば、法律の知識がなくとも読解力で解けるような作りになっています。
秘書検2級、準1級でも、筆記試験において「古希」「還暦」などを書かせる出題されています。
漢検で学習している内容と重なる部分があり、点を稼げるのです。
5.仕事内でも活かせる
私は仕事柄、児童と接する日々を送っているのですが、漢検準1級で学習する「魚へん」「虫へん」などの漢字クイズを出題すると、小学1年生~高校生まで、学年問わずに食いついてくれました。
鯖、鯵、鮪、蝶、蚊、蜂などは、日常的にも目にすることが多い生き物の漢字なので、親近感を持って覚えられるようです。
漢検準1級配当漢字は、義務教育過程などでは、学習する機会はそうありませんが、返って小学生からすると、 「俺、こんな難しい漢字知っているんだぜ」と、難解漢字を覚えたことで、自信に繋がっているようでした。
保護者の方からも、「息子が漢字に興味を持ってもらえた」と感謝の言葉をいただき、漢検を受けて本当に良かったと実感しています。
中には、私の漢検クイズに挑戦してくれたことから、漢検に興味を持ってくれて、1年生で8級まで受検した児童もいました。
次世代を担う子どもに動機づけ出来たことに喜びを覚えています。 また、将来の漢字博士の誕生が楽しみでもあります。
また、現職で毎月WARDで発行する通信があるのですが、職員が製作した文章の誤字脱字チェックを任されています。
漢検で正誤問題に慣れていたことから、日常的に見分ける癖がついているのです。
このように、漢検取得によって、対人関係において信頼を得ることが出来たのです。
6.漢検生涯学習ネットワークに入会できる
※入会すると、このような会員カードが発行されます
準1級合格によって、財団法人日本漢字能力検定協会主催の漢検準1級・漢検1級の合格者を対象とした「漢検生涯学習ネットワーク」に入会することが出来ます。
入会金・年会費は無料で、平成23年4月より、漢字・日本語を生涯にわたり学び続ける方々を対象に設立されました。
定期的に会員通信が自宅に届きます。
2011年11月号にて、準1級以上の合格者を対象とした「漢字教育サポーター育成講座」の募集が公開されました。
5カ年計画で、専門的な漢字の知識を持った指導者を育成して、日本における漢字教育の促進・深化を目指すことが目的です。
本講座は、立命館大学の「漢字教育士」認定講座カリキュラムに基づいて行い、修了後は任意で「漢字教育士」の称号が取得できるようです。
育成講座修了後は、協会所属の漢字教育サポーターとして登録され、学校や地域団体等から講師(有償・無償)や教育ボランティア等の要望があった際には、協力に応じるとのことです。
講義会場は、立命館大学大阪キャンパス(リアル講義)、東京キャンパス(サテライト講義)の二か所で、講義時間は90時間(15時間×4科目)+教育研修8時間になります。
漢検準1級取得によって、単なる趣味の範疇に留まらず、活躍の幅が広がるわけです。